OGR-28終了、そしてOGR探索プロジェクトの休止(お気持ち表明)

distributed.netから、OGR-28の探索終了の発表とともに、OGR-29の探索は行う予定がない旨のアナウンスが行われた。

statsを見返すと、2002年の1月にdnetcに参加している。当初RC5-64にも参加したものの、既にアメリカが輸出可能な暗号強度を128bitに緩和していたこともあって、じきにOGR探索に注力することになった。

以来20年間、PCのCPU選択の基準は「OGRが速いかどうか」であり続けた。

はじめてLinuxに触れた理由は、クライアントを動かすためだけに作るPCのOS代をけちるためだったし、Q6600に浮気した一台を除いて、一貫して(PCのCPUとしては)AMD信者だったのもOGRが速いからだった。

Athlon X2が出たときは、「1台で倍のスコアが稼げる!」と喜んだし、PS3がすごいと聞けば、なんのかんので6台(初期型3、プロセスルール縮小版3)買った(初期型の廃熱はすごかった)。

そのうち、複数台のPC管理に嫌気が差し、Dual CPUを検討していたところ、ASUSがKCMA-D8というATXサイズのDual Opteronマザーをリリースしたと聞いて思わずポチってしまったのも良い思い出である(その後、supermicroのH8DCL-iとあわせて10台のATX Dual Opteron機を組むことになる)。コストとメンテ性の兼ね合いから、ケースはThree Hundred、電源はSeasonic 500Wクラスの組み合わせが通例になった。

最近では、Ryzen9 3950X+ASUS ROG-STRIX-X470Fの組み合わせで2,000Mnodes/secのスコアが出ているのを見て、時代の変化に感嘆していたところであった(クライアントの大幅な改善があることもあって比較はできないのだが、Athlon 1.4GHzで17Mnodes/secほどであった)。

今まで生きていた年数のうち、文字通り半分弱を、dnetcのOGR探索プロジェクトとともに過ごしてきたのである。

そのOGRが、終わってしまった。

ここ最近、久方ぶりにdistributed.netのDownloadページを閲覧しながら、OGR-29用のクライアントが、いつ配布されるのかを楽しみに待っていたというのに。

OGR-29はやらない、という。

Ryzen9 5950Xでクライアントを動かす日を楽しみにしていたというのに。

RC5-72はやる気が起きない。もっと長い暗号鍵が使える今、いまさら72bit暗号の強度が低いことをアピールしてどうするというのだ。俺は学問的な探求がしたい(あるいは学問的な探求をしていると思いたい)のだ。

ああ。

OGR-29やってくれないかな。